2026.08.28
2026年、台湾の消費者は、決める前に9か所を回る
「やってはいる。でも、これでいいのか」
台湾市場のプロモーションについて、私たちが最もよく受ける相談は、失敗の話ではありません。
「Instagram広告もインフルエンサーも回している。再生数も出ている。ただ、実際にお客様が増えたのかは分からない」
すでに代理店と組んで動いている企業の方から、この形の言葉を何度も聞いてきました。数字は出ていて報告書も届くのに、手応えだけが残らない、という状態です。
足りないのは施策の量ではなく、見た人が次に確かめる場所のほうです。
決める前に、9か所を回る
台湾の消費者は、ひとつの商品を買うまでに平均9つの情報源に触れます。そのうち97%は、店の外で接触したものでした。
(Kantar「台灣網路平台使用行為調查」N=1,000/調査期間2025年4月30日〜5月14日/2025年7月発表。商品購買時の行動を対象とした調査です)
同じ調査で最初に開く場所としてSNSを挙げた人は4%でしたが、購入を左右する最後の場面になると検索が54%で最も高くなります。SNSは出会う場所であって、決める場所ではありません。
つまり再生数は、9つある接点のうち最初のひとつが動いた証拠にすぎません。そのあとに続く8か所に繁体字の情報が置かれていなければ確かめる作業はそこで止まるので、増えたかどうかが分からないのではなく、確かめられなかった人が数に残っていないだけです。
| 見られがちな認識 | 実際に起きていること | |
|---|---|---|
| SNS広告 | 再生数・リーチ | 検索やECへ送れたか |
| 公式サイト | 情報の中心 | 9つある確認先のひとつ |
| 繁体字ページ | 翻訳ボタンで足りるはずだった | 確かめる段階で読まれる本文 |

確かめる作業は、店の中でも起きている。
私たちが現場で見ているもの
台湾の担当者から届く質問は、ほとんどが同じ形をしています。Instagramもやるべきか、痞客邦や小紅書はどうか、繁体字は本当に必要か、LINEは効果があるのか。聞いたことはあるけれど判断がつかない、という状態です。
誘客の案件でも、相談の形は変わりません。露出は取れている。それでも、来てくれたのかが見えない。
私たちはこの質問に、プラットフォームの一覧では答えないようにしています。先に決めるのは一点だけです。確かめたい人が最後に開く場所はどこか。そこさえ決まれば、手前に何を置くかは自然に決まっていきます。
ただし、この順番で必ずうまくいくと言い切れるわけではありません。答えが一か所にない市場である以上、置き場所の組み合わせは案件ごとに試すしかないというのが、現時点での私たちの立場です。
いま回している施策の、次に確かめる場所がどこになっているか。そこだけでも一度ご一緒に見てみると、足りない一か所が見つかることがあります。